日本各地で巡回中の『ヱヴァンゲリヲンと日本刀』に行ってきたので、その感想です。
一部をのぞき写真OKだったので、バシバシ撮ってきました。
展示数は少なめだったけれど見ごたえのある展示会でした。
音声ガイドはミサトさん
展示作品を解説する音声ガイドはミサト役の三石琴乃さんが担当されていました。
迷うことなくかりました(1回500円)。
貸出しの際には身分証明書と、名前・電話番号の記入が求められます(返却時に記入した紙は返してもらえます)。
このパターンははじめてだったので、ちょっとビックリでした。
音声ガイド。音声装置でシートの番号にタッチするとガイドが再生されるという仕組み。
このかたちのは初めてだったので、はじめは操作に戸惑いました。
エヴァンゲリオンをイメージして作られた日本刀の数々
今回の展示会のメインは日本刀。
日本刀匠会の職人が、エヴァンゲリオンをモチーフに、あるいは作中に登場する武器を再現した作品が展示されていました。
印象的だった作品を抜粋。
カウンターソード
通常の刀に比べて、切っ先部分が大きく鋭い。また、刀身の背の部分は薄くそぎ落とされており、全体的に軽量化が図られている。
拵は合成樹脂で鮮やかな色合いを忠実に再現している。
ビゼンオサフネ
日本刀でいう、両手持ち用の刀・大太刀に相当する造り。刀身には大きく波打つような刃文が美しい。
牛革でつくられた臙脂色の紐が柄に巻かれている。
プログレッシブナイフ剣型(丸)
エヴァンゲリオン2号機の両肩に装備されたプログレッシブナイフ。
劇中では角形のデザインだが、設定画には丸型が存在するという。これはその丸型を刀で再現したもの。
(角形のも展示されています。)
刀身の左右両方に刃がある構造は、日本刀で再現するのはとても困難であり、特に刃文は一流の刀匠でも狙ったとおりの模様にすることは難しく、左右揃って同じ模様というのは、かなりの力量と運に拠るものとなるそう。
ロンギヌスの槍
本展示会のメインともいえるロンギヌスの槍の再現作品。全長332cmという大きさ。
その大きさもさることながら、切っ先と刀身の模様がとても美しいです。
柄のねじりの荒々しさも槍に迫力を与えています。
槍の隣には制作過程の映像も流れており、そちらもあわせて見ごたえあり。
ちなみに、この槍、法律的な部分(武器ではなく美術品として製作する必要があった)で、素材が急遽変更になったというエピソードがある。
以下は、各キャラをイメージにした刀たち
零号機仕様 脇差
刀身に掘られた龍がロンギヌスの槍に巻きついているデザイン。
写真では見えないが、柄頭には零号機の頭部を模した柄がある。
弐号機仕様 短刀
刀というより剣っぽいデザイン。
刀身にはプラグスーツのアスカが立体的に透し彫りされている。
近くで見ると、刀身以外にも拵、はばきにも細かい技術が施されている。
真希波マリ プラグスーツ仕様 短刀
見た目がおもちゃのようだが、実現するために伝統的技法をふんだんに盛り込まれた刀。
刀身がとても細身なため、入れ子鞘という技法を用いられている。
渚カヲル仕様 刀
柄と鞘の色や質感がとても美しい刀。
柄は砂浜、鞘は海を表現している。刀身は山々と稲妻をイメージ・・・とあったが、個人的には大らかな波模様にみえる。
綾波レイ仕様 太刀
レイのプラグスーツイメージした配色。鞘はエヴァンゲリオンとパイロットの同調曲線を表現している。
角度や光の当たり方で見え方が変わる不思議な刀です。
刀野薙
エヴァンゲリオンのデザインを担当した山下いくと氏が、この展覧会のためにデザインした刀を、刀匠達が製作したもの。
台座と柄は木材に漆を塗り金箔で模様されているので刀の輝きに負けない深みがある色が印象的だった。
切っ先がとても鋭く、削り込まれた刀身が力強い。
刀以外の展示作品
覚醒烈勢面
エヴァンゲリオン初号機の「暴走状態」を表現した面頬。
紫に発色する黒が迫力を加速させている。
写真NGでしたが、「新世紀エヴァンゲリオン」の企画書が展示されているのが個人的には興味深かったです。
日本刀に興味がなくても、これは見る価値あるんじゃないかな。
他には海洋堂とのコラボフィギュアコーナーや写真撮影コーナーもありました。
1人で行くとキャラクターと一緒に撮れないから、写真撮りたい人は誰かと一緒に行く事をおすすめします。
グッズ売り場
図鑑とポストカード・ファイルなどの展示会オリジナルグッズがありました。
日によっては刀職人がオリジナルプレートに銘切りをしてくれるサービスがあります。
私が購入したのは、図鑑と一番人気だった渚カヲルのファイル(友人へのお土産)とフロイラインフィギュア
フィギュアはアスカ・レイ・マリ・13号機の全4種類。(私的に)外れがないので迷わず購入です。
しかし、フロイライン(お嬢さん)シリーズなのに13号機がいるとはこれ如何に。
まとめ
ヱヴァンゲリヲンの世界観を存分に味わえる展示会でした。解説ボートにも刀の説明が仔細に書かれているので、刀を知らなくても入り込みやすい内容になっています。
個人的にとても気になったのは、初号機をイメージした刀はあるのに、主人公である碇シンジをイメージした刀がない・・・というところでしょうか。着物のイラストもなかった。
主人公なのに、シンジ君主人公なのに。。