2015年6月24日(木)より東京の新国立美術館にて「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展」が開催されています。
今回は本展の混雑状況や展示内容、観に行った感想などを書いてゆきます。
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展の混雑状況は?
私が行ったのは8月初旬、平日のお昼頃です。
平日ということもあってか、入場規制などはなく、結構空いていました。
展示物を見るときも、人に遮られることもなく自由に見てまわることができました。
ただ、体験型の展示スペース(ゲームなど)は、人気で少し並ぶ必要があります。
人気作品の展示コーナーは人がなかなか動かないので、待たないといけませんね^^;
本展に来ていたのは、10代から30代が多い印象でした。
男女比率は半々くらい。
子ども連れも多かったですね。
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展の展示内容と感想
本展は、1989年から現在までの四半世紀におけるマンガ、アニメ、ゲームの作品を通じて、時代の相互関係とその変遷をみていく内容となっています。
残念ながら撮影はNGです。
1989年というのは、「漫画の神様」といわれている手塚治虫が亡くなった年であり、昭和から平成に移った年でもあります。
マンガの成り立ちから…というより、現代の作品と時代をみていくのがメイン。なので、展示されている作品も「魔法少女まどか☆マギガ」「アイドルマスター」「進撃の巨人」など最近のものがかなり多かったです。
展覧会の章構成は以下のとおり。
<第1章> 現代のヒーロー&ヒロイン
<第2章> テクノロジーが描く「リアリティー」
<第3章> ネット社会が生み出したもの
<第4章> 出会う、集まるー「場」としてのゲーム
<第5章> キャラクターが生きる=「世界」
<第6章> 交差する「日常」と「非日常」
<第7章> 作り手の「手業」
章のタイトルを見てのとおり、マンガ、アニメ、ゲームの変遷という内容ではなかったです。展示順番も時代順じゃななくてバラバラ。
現代社会の一面を切り取って、それをマンガ等の作品に当てはめていく・・・といった感じ。マンガ・アニメ・ゲームに詳しい人なら、章のタイトルを見るだけで内容はお察しという気がします。
取り扱っている作品が現代すぎて、展覧会全体を楽しんだり造詣を深めるというより、個々の、自分の好きな作品が「美術館に展示されている…!」ということに感動してしまったので、普段の美術館の展覧会とは楽しみ方がどうしても異なってしまいます^^;
ゲーム作品は実際にゲームできるコーナーが多かったです。
アニメ作品は映像流しているものもあったし、原画や複製画も展示されているので、気づくと時間が経ってしまうような、長く居てしまうようにできています。
ちょっと残念だったのが、展示パネル。
展示のメインっぽい作品には、概要説明だけでなく、大きめのパネルに作品解説が書かれているのですが、いくつかの作品には、パネルはあるんだけど、解説がないものがあって(作品名だけしか書かれていなくて、下が空白になっている)。
どうして書かれていないのかが気になったので、近くにいた学芸員さんに聞いてみたところ。
私「(解説が書かれていない空白のパネルを指して)どうしてあの作品には何も書かれていないのですか?」
学芸員「特に影響がない作品だからです」
・・・多分、学芸員のいう「影響」というのは、「章で掲げられているテーマに対して」のことを指しているだと思います。第1章だと『現代のヒーロー&ヒロイン』というタイトルが掲げられており、それに沿った作品が展示があって、その中の数作品には解説がついています。概要説明はどの作品にもついていて、作品名、作者、発表年、あらすじなどが書かれています。
で、解説というのは「この作品は今まで〇〇だったヒロイン像を□□に変えた」的なことが書かれているです。つまり、空白のパネルがある作品というのは、第1章でいうと『現代のヒーロー&ヒロイン』になんら影響を及ぼさなかった作品であると。
それなら、空白パネル置くくらいなら、最初からパネル自体置かない方がよかったのではなかろうかと。
なんというか・・・主催者側の手探り感が伝わってくるような展覧会でもありました。
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展のガイドブック
本展覧会は、図録とは別に1人1冊ガイドブックがもらえます。
全15ページと小冊子ですが、マンガやイラストで展覧会の構成が分かりやすく書かれています。
ぶっちゃけ、展覧会の内容はこれ読むだけで十分な気がします。
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展の図録(展覧会書籍)
基本的に、図録というと、展覧会で展示された作品が殆どで展示されていないものは参考程度に数作品…って感じです。
しかし、本展の図録は、展覧会にない作品ががっつり載っています。
もはやニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展の図録じゃなくて、有識者における平成作品紹介集って内容でした。
家に帰って図録を見ながら展覧会を振り返るというより、
「へぇ、こんな作品もあるんだ」と新たな発見ができる本って感じでした。
実際、公式サイトには「図録」じゃなくて「展覧会書籍」と紹介されています。
図録の最後らへんにある、マンガ、アニメ、ゲーム、テクノロジー、社会(スポーツ、芸能、流行等含む)、文化が並行に書かれている作品年表は「そういえば、この時期この作品流行っていたな(好きだったな)」と振り返るのに丁度よい感じです。
展覧会の良し悪しは別にして、マンガ・アニメ・ゲーム全体が好きなら、1冊手元に置いておいても損はなさそうです。
国立新美術館ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展の開催日程
- 開催期間:
- 開催時間:
- 会場:
- 料金:
- アクセス:
- 問い合わせ:
6/24(水)~8/31(月)
10:00~18:00、金曜は~20:00(入場は閉館の30分前まで)
国立新美術館 企画展示室1E
一般:1,000円
大学生:500円
東京メトロ千代田線乃木坂駅より美術館直結
都営大江戸線六本木駅から徒歩4分
東京メトロ日比谷線六本木駅から徒歩5分
03-5777-8600ハローダイヤル