食事の後に眠くなるのは、誰でも経験があると思います。
お昼ごはんを食べた後、仕事や授業が眠くて困ることがありませんか?
今回は、食後に眠くなるメカニズムと眠くならないための方法を紹介します。
食後に眠くなるのはなぜ?
食後に眠たくなる原因を理解するには、自律神経の仕組みをカンタンに知っておく必要があります。
人の「眠い」「眠たくない」を左右するのは、自律神経といわれています。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つの神経があり、この2つの神経が交互に働くことで健康を維持されています。
交互に働くといっても、スイッチのように切り替わるのではなく、シーソーのようにどちらか一方が上がり徐々に替わっていく…というイメージです。
交感神経は、まわりに応じて反応したり、行動できる状態にしてくれます。
活動している時や緊張している時などは交感神経が働いています。
副交感神経は、リラックス状態にし、体を修復してくれる働きがあります。
休息している時やお風呂に入っている時、眠っている時に活発になる神経です。
で、食事をしている時の自律神経の働きがどのようになっているかといいますと、
食事中は交感神経が活発になります。
食べ物を噛んだり手を動かしたりしていて、体が活発に動いているからです。
食事中に眠くなる人がいないのは交感神経の働きのせいだったりします。
食事をして少し経つと、今度は副交感神経が活発になります。
食べた物を消化するために腸が活発になるからです。消化の促進は副交感神経の領域です。
食事をすることで交感神経が活発になり、食後は副交感神経が活発になります。
短い時間で交感神経と副交感神経の切り替わりが行われているのです。
実は食後の眠気はこの急激な交感神経と副交感神経の切り替わりの落差が原因なのです。
緩やかに副交感神経が上がっていく分には問題ないですが、
交感神経が急激に上がり、その後に副交感神経が急激に活発になると、人は耐えがたい睡魔に襲われるのです。
食後に眠くならないための方法とは?
食後に眠くなる原因をふまえて、その対策をとりましょう。
交感神経から副交感神経への急激な切り替わりが食後の眠気の原因ですので、
その切り替わりを緩やかなものにすれば、眠気を防げます。
では、具体的にどうすればいいかというと、
「食前にコップ1杯分の水を飲む」「できるだけゆっくり食事をする」ことをおすすめします。
食事の前に水を飲むことで腸の動きを活発にし、事前に副交感神経の働きを上げておきます。そして、食事に時間をかけることで、交感神経から副交感神経への切り替えを緩やかなものにします。
また、食事量は腹八分目に抑えるのが理想です。
お腹いっぱい食べてしまうと、消化器官に大量の血が使われてしまうので、脳に血が回らなくなってしまうからです。
食後に頭がボーッとしやすいのはこのせいともいえます。
重要な会議やテストが午後にあるときは、お昼ごはんを少なくするのが得策かもしれませんね。
まとめ
交感神経と副交感神経の上げ下げをゆっくりにすることにより食後の眠気は抑えることができます。
食後の作業を快適に行うためにもぜひ1度試してみてください。